SaaSのトラブルシュートを迅速に! NetPath 解説(その1)

こんにちは。SolarWinds Japanの山田晃嗣<Kozy>と申します。

今皆さんがご覧になっているサイトTHWACK <thwack.solarwinds.com> は、SolarWindsが自ら運営するSolarWinds製品のユーザーフォーラムです。このフォーラムでは、SolarWinds製品を導入済みのお客様、導入を検討中のお客様、リセラー様などが自由に質問や意見を書き込んでいただけるようになっています。そして質問が書き込まれるだけでなく、その答えが得られる場所でもあります。私のようなSolarWindsの社員や、あるいは同じお客様の中でもGeekと呼ばれるようなSolarWinds製品の経験が豊富なお客様やリセラー様が、書き込まれたご質問にお答えしたり、あるいは製品に対するご要望を汲み取ったりする場でもあります。

現時点では残念ながら英語の書き込みが殆どですが、SolarWinds Japanはこれから積極的に日本語の発信を増やしていく予定です。私も積極的に記事をポストしますので、是非これを読んでいる皆さんも、様々なご質問やご意見を書き込んでいただけると幸いです。


今回の記事ではNetPathについての説明を

今回は、いくつかあるSolarWind製品が提供する機能の中でも、昨今お客様からのポジティブな反応をもっとも多くいただく「NetPath」の機能について紹介させていただきます。このNetPathをひとことで表すならば・・・

ネットワークのどこで(Where?)、いつ(When?)、どんな問題が(What?)起きているのか、可視化するツール
となります。特に・・・
Office 365 などのSaaS 利用時の迅速なトラブルシュートに役立つツール
だと言えます。

ではどんな機能なのか、実際の動きをみてみましょう。まずは画面イメージから。
下記が典型的なNetPathの画面イメージです。Agentをインストールしたデバイス(左端)からSaaSなどのアプリケーション(右端)にアクセスする際のネットワーク経路とそのステータスを可視化してくれるのです。

Office 365などのSaaSを利用していていると、時折「繋がらない」「不安定」「遅い」と言った問題に遭遇することがあります。そのような場合ですが、それは必ずしもOffice 365自体の問題とは断言できません。SaaSを運営する事業者のシステムに至るまでの途中のインターネット回線や、場合によっては社内のネットワーク回線に問題がある可能性も十分にあります。そのため問題の原因の究明や解決はなかなか大変です。「社内ネットワーク→Publicなインターネット回線→クラウド」と言ったネットワークの長い経路から、ひとつひとつを問題を切り分けながら問題の発生個所を探さないといけません。

NetPathを使えば、そのような問題の切り分けの難しさを一気に低減してくれます。上の図のように、NetPathはユーザーからSaaSまでに至る全てのネットワーク経路を可視化してくれます。社内ネットワークだけでなく、途中のインターネット回線や、SaaS事業者の運営するクラウド内のネットワークも可視化し、どこで(Where?)、どんな問題が(What?)起きているのかが一目で把握できるのです。

下の図では、上図を部分的に拡大し、さらには「社内ネットワーク」、「Publicインターネット」、「クラウド内ネットワーク」と、その区切りが分かりやすいように線を加えてみました。どのような経路を辿ってSaaSにたどり着くかだけでなく、ネットワーク的に届かない箇所があればそれを表示しますし、さらには「それぞれのネットワークホップでの遅延やパケットロスの量」も表示するのです。

下記の図は、ある経路でパケットロスや遅延が起きている際の表示例です。ユーザの利用に影響を及ぼしうる問題が起きた場合、経路は黄色または赤で表示されます。この例の場合、遅延が33ミリ秒から276ミリ秒、パケットロスも11%程度起きていることが確認できます。

いかがでしょう?これだけでもNetPathが、SaaS利用時のトラブルシュートに非常に役に立つツールであることがお分かりいただけるのではと思います。

実はNetPathの良さはこれだけではありません!さらには次のような良さも持っています。
・設定や操作が非常に簡単
・ネットワークの状況について極めて詳細に確認できる(特に発生中の問題について)
・現在の状況だけでなく、過去の任意の時間の状況を確認できる
・NetPath以外の他のSolarWinds製品との連携で、さらに幅広い監視ができる

これらについては、また回を改めてじっくり説明させていただくつもりです。

【2021年10月8日追記】
他にもNetPathに関する記事は下記のものがあります。こちらも併せてご覧ください。

◆NetPath 解説(その2)デモ動画と日本語字幕機能についての説明

◆NetPath 解説(その3)Traceroute の限界を超えろ!


なお、今回紹介したNetPathは、Network Performance Monitorのいち機能になります。NetPath機能を持つNetwork Performance Monitorは、こちらのリンクから評価版をダウンロードして簡単に機能確認が可能です。また、さらに詳細な説明をご希望される場合は、こちらのリンクから弊社営業にお気軽にお問い合わせをお願いいたします。


それでは今回はこのあたりで。

2021年7月18日 SolarWinds Japan 山田晃嗣