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Orion製品全般:導入に関する予備知識
iriyasu
※以下の内容は、solarwinds公式情報や一般情報からヒントを集めた情報です。
(この記事そのものが公式サポート情報を約束するものではありません)
このトピックは、Orion製品導入に関する予備知識として、参考的なヒントを羅列したものです。
(有用情報やバージョンUpによる変更があり次第、随時更新予定)
[ハードウェアリソース]
・CPUは、クロック数よりも、コア数が多いほど、概ね良い
・一般的に公開されているベンチマーク結果が良いほど、良い
・特にメモリは、多いほど良い
(*各システム要件に記載の必須/推奨リソース値は、各Orion製品が消費するリソースを示す。OSや他のソフトウェア(AntiVirusなど)の必要リソースも別途考慮すること
・SSDの利用を推奨。(Orionでは小さなデータを大量に扱う為、I/Oが速いほど良い。RAID1或いはRAID10を推奨。SSD環境での導入時間はHDDと比較しても圧倒的に速い)
・NTAやLogAnalyzer(Orion Log Viewer含む)のように、Orionポーリングデータよりも更に小さく大量のデータを扱う製品では、よりSSDの利用を推奨する。
・デフォルトの導入パスであるCドライブは、以下のような点を考慮して、長期的にも十分な空きが確保できるように、予め多めに確保しておくことが望ましい
OSやアンチウィルス、セキュリティ関連の導入必要空き分、各種アップデート、一次作業フォルダ、ログ、など
搭載メモリ数に応じて、メモリスワップ領域、メモリダンプ領域確保
(参考:昨今では、Cドライブが80~100GB程度あれば、概ね問題ないと思われるが、個々環境での使われ方も確認のこと)
・通常運用時において、OSのドライブ(C:)には、搭載メモリ量の1.5倍前後の空きが
常時あること
が望ましい
[SQLサーバ構築について]
NPMやNTAなどのOrion製品のパフォーマンス(操作感)は、SQLサーバに対するクエリのI/O処理スピードに直結していると言えます。
SQLサーバのクエリ処理スピードは、そのリソース(CPU、メモリ、データ保存領域のI/O)に依存しますが、その中でも「データ保存領域のI/O」は、大きなポイントです。
OrionDB、NTA用FlowDataDB、Syslog/Trap用DBなどのOrionが構成/利用する
各DBのデータとログファイル(.mdfと.ldf)は、SQLサーバ自体が利用するシステムDB(tempdb[Data,Log]用DB、Backup用DB)や、SQLやOSが導入されているドライブ(Cドライブ)とは、
異なる論理ドライブ上に構成することを強く推奨
します。(*各論理ドライブが物理的に別々であれば、なお良い)
・構築するSQLサーバがOrion専用であれば、「既定のインスタンス」の利用が簡単
(参考):既定のインスタンスの場合は、導入時の設定ウィザードでDB指定する際にはSQLサーバの {IPアドレス or hostname} のみで指定可能だが、名前付きインスタンスを選択の場合、同箇所で
{IPアドレス or hostname},{ポート番号}\{インスタンス名}
を指定する場合がある。
・照合順序は「Japanese_CI_AS」 (*日本語環境に日本語SQLを導入時のデフォルト設定)
・SQLDBの認証モードは「混合」を強く推奨する。
(*SQLサーバをOrion以外の目的で利用しないのであれば、
saアカウントによるSQL認証の利用
が簡単)
(*AlwaysOnなど、Windows認証を利用する必要がある場合は、パスワード有効期限を無制限にする)
(*Windows認証を利用する場合でも、トラブル時などの場合を考慮し、saアカウントの設定をしておくことを強く推奨)
・運用上特別な理由がない限り、復旧モードは「単純」を推奨 (Logの肥大化を防ぐ)
・領域構成の例。(*SQLサーバ導入時に指定しておくのが簡単。いずれも必須では無いが、複数製品でライセンス数が大きいほど、推奨度は高い)
Disk1 : Cドライブ: OS (RAID1推奨)
Disk2 : E
ドライブ
: ページファイル (RAID1推奨)
Disk3 : Fドライブ: SQLデータ領域 (SQL MDF SQL、Fileグループ用。物理的に分けられたRAID1+0推奨)
Disk4 : Gドライブ: SQLログ領域 (SQL LDF Transaction Log用。物理的に分けられたRAID1+0を推奨)
Disk5 : Hドライブ: tempdb データ領域 (RAID1+0推奨)
Disk6 : Iドライブ: tempdbログ領域 (RAID0で可)
Disk7 : Jドライブ: (必要に応じ) バックアップ用領域 (*NASなどの外部領域を強く推奨)
(参考:SQL導入ウィザード時の変更箇所。以下ではData, Log, Backup が同一ドライブに指定されており、以下は
あまり良くない例!
データルートディレクトリは、C:のデフォルトで良い(以下はE:としているが)。ユーザーデータベースディレクトリ、ユーザーデータベースログディレクトリ、TempDB用データベースディレクトリ/ログディレクトリ のそれぞれを別ドライブとするのが望ましい。)
・運用後でのディレクトリの変更は、DBのバックアップ/リストア機能を利用した方法が最も簡単で確実。(*合わせて設定ウィザードの実行必要)
・
SQLサーバは、
Orionサーバとは別立てとする
ことを強く推奨する。
(パフォーマンスに大きく影響する。複数製品でライセンス数が大きいほど推奨度は高い)
*別立て推奨の理由:
- Orionが取扱うデータ(ICMP, SNMP, NetFlow, Syslog, Trap, etc)は、個々のデータは非常に小さく、大量である
- ポーリング:小さい大量のデータを収集 (In) > 内部処理> DBに吐出し (Out)
- DB:小さい大量のデータの書込み (In)
- Webコンソール/ アラート/ レポート:DBに対するクエリ処理で読込む (Out)
- 小さい大量のデータ処理は、(大きな塊のデータ処理よりも)リソース消費が高い
- 以上より、Orion、DB共に細かい大量のデータ処理とI/Oが発生する。I/O処理はOSに依存
- (パフォーマンス問題や拡張などで) 後でDBを分ける必要が出た場合、運用の停止と作業時間が発生する
・SQL Express Edition でも技術的には構成可能。但し、Expressは様々なリソース制限がある為、
本番環境では利用しない
ことを強く推奨する。
・構築時にどうしてもExpressを利用する場合は、将来的にStandard/Enterprise Edition への更新や移行を考慮しておくこと。
・NTAやLogAnalyzer(Orion Log Viewer含む)は、デバイス側からの送付を受信する方式(Pollingではない)ので、毎秒の処理データ数が不規則で、且つデータはPollingデータよりも更に小さく大量の為、データベースは、導入の段階でOrionDBとは別々に構成される。
(但し、ハードウェアリソースが十分である限り、同一SQLサーバインスタンス上への構築は可能)
[Orion導入について]
・Windowsアカウントは、Local Administrator権限を持つアカウントでの導入が必要 (*Domain AdminはNG)
・現在のOrionは「.NET Framework 4.8」を構成し利用する。予め導入しておくことで導入時間の短縮になる。
・ドメインコントローラへの導入は未サポート
・導入前に、Windows Updateは予め最新状態にしておく
・(可能なら)NetBIOSは不要であれば無効化する
・必要ポートの開放は、インストールファイルを実行前に実施しておくこと。(或いは導入時はWindows Firewallを切っておき、完了後に設定する)
・AntiVirusやセキュリティ関連のツールが先に導入されている場合、導入時は無効化しておく。導入後はスキャン除外フォルダ設定を実施すること
・インストーラファイルは評価版/製品版の区別はなく、正規ライセンスを投入すればそのまま運用でも利用できるようになる。
・
評価では、Windows10などのクライアントマシンもサポートしているが、ローカルアドミンアカウントの利用制限、セキュリティ上の制限、必要なコンポーネントの導入制限、などのクライアントOS環境特有の条件により、導入失敗や正常な挙動を示さないケースもあり、
評価目的においてもクライアントOSの利用は推奨しない。
・最新版における正式サポートOSは、Windows Server 2019, 2016, 2012R2 (*2020/09時点での最新版はOrionPlatform 2020.2.1)
・Orion製品 2019.4 以降から、インストーラウィザードは日本語化されている
・インストーラファイル実行後にウィザードが走り、軽量インストールを選択すると、MSSQL ExpressがOrion製品と同一サーバに導入され、ほぼ全てのプロセスが自動で完了する。
(*軽量インストールは評価専用と考えるべき。上の通り、
OrionサーバとSQLサーバを別構築とする
ことを強く推奨)
※補足:インストーラウィザードでの選択肢について
軽量インストール:Orion製品とSQLが一緒に導入される。
評価専用
としての利用が賢明
標準的なインストール:SQLサーバが、別サーバ上に用意されている状態で利用する。実運用の構築での選択肢
スケーラビリティエンジンを追加:Additional Polling Engine, Additional Web Server, HA/DR の構築時に利用する
・デフォルトの導入先フォルダ「C:\Program Files (x86)\SolarWinds\Orion」は、特に理由がない限り、このままでの利用を推奨。
・標準的なインストールの選択では、初回ウィザード後に走る「設定ウィザード」にて、SQLサーバの場所を指定する
・最新のインストーラ(オンライン/オフラインに限らず)では、導入初期のウィザード内において、導入されたい製品を選択すれば、全て一括での導入が可能
・NPMなどOrion主要製品の
新規
導入時、OrionPlatformバージョン2019.4 以降からは、Orion Log Viewer(OLV)がデフォルト。
(*OLVは、ローカルツールSyslog/Trap Viewer の後継ツール。
OrionDBとは別に専用のDBが設けられる
)
(既存のUpgradeで、Syslog/Trapビューア が利用されていた環境では、OLVへの入れ替え有無の選択が可能)
・Orion設定ウィザードにて、SQLサーバ認証ではインスタンスへの接続は「sa」を、DBへの接続も「sa」の利用が簡単で確実。
[その他]
・導入(設定ウィザード完了)直後はCPU利用率が高いので、しばらくして落ち着いた後にWebコンソールにアクセスするのが良い
・Webコンソールやレポート上にグラフを掲載する場合、表示させるデータ範囲(期間)が長すぎるとパフォーマンスへの影響が出る可能性がある。(※デフォルト以外のポーリング間隔や保存期間設定をしている場合は特に注意)
※関連情報
・
Orion製品の導入手順概要
・
ORION構築のためのSQLサーバ導入・構築のヒント
・
SQLデータベースのバックアップ/リストア方法
・導入プロセスのビデオ(英語):
How to Install NPM and Other Orion Platform Products - Video
・各製品ごとの開放必要ポート:
SolarWinds Port Requirements
・導入後のAntiVirusのスキャン除外フォルダ設定:
Files and directories to exclude from antivirus scanning for Orion Platform products (AV exceptions and exclusions)
・OrionサーバのMigration ビデオ(英語):
Migrating an Orion Platform Product Installation - Video
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