いまさら聞けないネットワークトポロジーマップ

こんにちは。SolarWinds Japanの山田晃嗣 <Kozy> です。今回は、ネットワーク監視の重要な要素のひとつ「トポロジーマップ」について、「いまさら聞けない」レベルの基本事項を改めて復習してみたいと思います。

ある程度の規模のネットワークを監視する場合、「トポロジーマップ」が使われることが多くなってきました。SolarWindsをはじめ、様々なネットワーク監視製品がトポロジーマップの機能をサポートしています。と言うのも、トポロジーマップが描かれることで、ネットワークデバイスの全体的なレイアウトと、それらが物理的にどのように接続されているかをグラフィカルに示すことが出来るようになるのです。それによってネットワーク管理者が各ネットワーク機器の状況を逐一確認でき、さらにはネットワークに何らかの問題が起きた場合にその影響を把握することも容易になります。

管理対象のネットワークがそれほど大規模でない場合でも、ネットワーク全体をカバーするマップを作ることは十分に役立ちます。例えばそこにノードを追加してネットワークを拡張する場合にも、そのマップはネットワーク全体を把握するために大いに役立ちます。ましてやエンタープライズ規模のネットワークでは、トポロジーマップは完全に必須項目になっています。なぜなら、マップ上のどのノードが動作していないかを示してくれるおかげでネットワークに起きた問題をトラブルシュートする時間と手間が大幅に削減されるのです。


下記、ネットワークトポロジーマップを持つことの利点の一覧です。

#1ネットワークのボトルネックを簡単に見つける
トポロジーマップに、各ノードやリンクの状況をリアルタイムで表示する高度な機能がある場合(必ずしも世の中にある全ての監視製品にそれがあるとは限りませんが)、ネットワーク管理者は問題発生時にネットワークのボトルネックを簡単に見つけることができます。さらに、トポロジーマップがネットワーク監視ツールと統合されている場合は、アラートが届くよりも前に問題の根本原因を突き止めることができます。もちろんSolarWindsの監視製品なら、こうしたトラブルシュートが可能です。


#2ネットワークの実体を理解しやすくする
ネットワークトポロジマップにより、ネットワーク管理者は「ネットワークの実体」をより具体的に把握することが出来るようになります。ネットワークの実体は、なかなか目には見えにくいものですが、トポロジーマップでネットワーク内のデバイスの関係を視覚化することで、ネットワーク管理者はその実体を把握・理解しやすくなります。また、多数のデバイスやリンクを1つのマップ上に表示することは、それら多数のデバイスを個別に表示するよりも、視認性は明らかに良くなります。


#3ネットワーク変更の影響が分かる
ネットワーク管理者がユーザーの要件に基づいて新しいデバイスを追加したり、ネットワークの構造を変更するのはよくあることです。そして、これらの変更によって悪影響が出てしまうことも、(残念ながら)起こりうることです。それでもネットワークトポロジマップがあれば、デバイスの接続状況を正しく把握することで、間違った変更を避けやすくなりますし、さらに変更がどのような影響を及ぼしうるのかも把握できます。つまり、プロアクティブでいられると言うことです。


#4 より強力なネットワーク監視システム
ネットワークトポロジマップとネットワーク監視ツールと組み合わせは、大規模なネットワークを管理する管理者にとって最強のツールとなります。利用可能なすべてのネットワークデバイスでデータを収集し、それをグラフィカル情報として表示することは、ネットワークトポロジマップを持つことの最大の利点です。ネットワークの経路と接続されているデバイスの状況を簡単に確認できます。


例えば下記のマップからは、リンクがどんな状態にあるのか簡単に監視できます。遠方にあるサイトのネットワークを管理すること自体は、現代ではたいして難しいことではありませんが、リモートサイトへのリンクがダウンしていると、リモートサイトからデータを収集できなくなります。それでも、そのような問題がマップに反映され、管理者は問題発生場所を特定できます。

2021年9月29日 SolarWinds Japan 山田晃嗣